115人が本棚に入れています
本棚に追加
敏感な場所を刺激する、濡れた感触。
そこから生み出される感覚と、自分のあげる声。
「よう、シルファ」
はっとなった瞬間、持っていた衣が手から離れて、川の流れに乗っていく。
「あっ!」
「何をしているんだ、お前は」
声をかけてきたのは、ヤヌスだった。
突然現れたように思える幼馴染は、川の中央に立っていて、釣りの道具を持っていない反対側の手で、流れている衣を拾い上げてくれた。
「ありがとう、ヤヌス」
「こんな朝早くから、水浴びか?」
ざばざばと水飛沫を上げながら、ヤヌスはシルファの方に近づいてきた。
「う、うん。ちょっと体が汚れたから」
ほれ、と差し出された衣を、立ち上がりながら受け取り、シルファは川から上がった。
「なんだ、もう上がるのか?」
「う、うん。ほ、ほら、濡れた衣も乾かさないといけないしね」
最初のコメントを投稿しよう!