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「・・・!!」
おもむろに背後から手首を掴まれた。
怖くて声が出ない。
振り向きたくても振り向けないこの状況下で、人々の会話や空港内アナウンスに紛れて聞こえたその声は・・・。
「美月さん、待って!」
優しく色を帯びた声。
この声はいつも、荒みかけていた私の心に元気と勇気の火を灯してくれていた。
だけど私は、彼に直接伝えられないまま北海道を後にしようとしていて・・・。
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