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本当は、札幌の家はもう引き払ってしまっている。
それに、子どもたちや保護者との信頼関係を要する保育士の仕事をするなら、たった1ヶ月でその職場を辞めるというのは不自然だもの。
ある程度の期間、私は東京に滞在しなければならないともう覚悟を決めていたから・・・。
「本当に、ちゃんと戻ってきてくれる・・・?」
ジョーはまだ不安げな表情を浮かべている。
捨てられた子犬の様な目をした彼を宥める私。
また嘘を吐かなければならない事に、後ろめたさを感じながら・・・。
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