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混雑する待合ロビー。 このどこかにまだジョーがいる。 そう思うと、今博也と腕を組んでいるこの姿をなんとなく見られたくないと警戒してしまう。 「どうした? キョロキョロして落ち着きないぞ?」 「いや・・・、何でもないよっ!」 搭乗ゲートはもう目の前だ。 きっとこの列の後ろにジョーも並んで、同じ飛行機に乗る時を待っているのかもしれない。 この偶然は気まずいもの。 せめてここでジョーと鉢合わせなければ、きっと私は後悔を抱えずに東京へ飛び立てたのに・・・。
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