都会の揺り籠

9/9
前へ
/38ページ
次へ
そう返答したと同時に、私の前にキールが運ばれてきた。 松阪先輩は自分の手元にあるグラスを揺らし、ワインの香りを堪能しながらその中身を一口含んだ。 ワインの風味を堪能しつつも、彼の視線は私の方を向いている。 「美月。」 「は・・・はいっ!」 「それ、飲んだら出ようか? 今夜は2人きりでゆっくり過ごしたい。」 この言葉の真意は・・・? ドクンと胸が脈打つ。 来月から同居する事にはなったものの、まだ私たちの関係は・・・―――
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

246人が本棚に入れています
本棚に追加