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ーーーーーーーーーー
ーー・・・
・・・やっぱり無理だ。
ここに?
俺が?
入るのか?
ーー・・・あり得ねぇ。
逃げ出そうと、踵をかえす、が。
思い出すのは
『私汚ないから』
そうやって泣くりのの姿
あれから、まともなデートなんてしてない。
真っ赤になったりのから、かーちゃんのくれたラブホのタダ券を受け取って
んで、連れ込んでる。
昔から、りのは俺に逆らわない。
俺が散々パシったせいだけど
これじゃ、カレカノとは言えねー気がする。
それにりのは、いまだに汚いって気にしてる。
俺が言った言葉で、傷付いてる。
その度に抱いて、綺麗だって言い聞かせるけど・・・
ココロの傷は深い。
俺がたった数回言ったくらいじゃ、癒えるはずもない。
ふと、窓の外を見れば木々たちも蕾をふくらませている。
もうすぐ春だ。
りののことだし、本当は女らしいものが着たいに決まってる。
今みたいに体のライン隠して、露出を減らした格好はりのの好みじゃない。
だからーー・・・
俺はくるりと方向を変え、そこに突っ込んでいった。
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