ブンタンサバネタ

6/11
前へ
/12ページ
次へ
清吾は、早速吾郎に 「俺達、何処に持って行かれるんだ?」 「支那か?南方か?」 「どっちにしても漁師の俺達が、陸軍とはお笑いだけどな」 吾郎は、囚役の決まった犯人の様に青ざめ 「南方は、やばいぞ」 「もしもの遺書用意しとかんとな」 それから直ぐ、再び全員が呼び出され 「2月26日に、栄誉ある18連隊は全て宇品港より出航する」 「依って、準備の怠らぬ様に」 「尚、此れは軍事機密の為、他言せぬ事」 「以上」 とうとう、戦地に。 吾郎がすぐ様、清吾に 「宇品港から出航なら、行き先は南方だぞ」 「フィリピンか?サイパン?グアム?」 「どっちにしても、かなりやばいぞ」 清吾は、 「俺は生きて還る」 「絶対にな!」 宇品港に集まると、本隊と合流 第18連隊4000名が。 他に、第118連隊や他の隊で合計一万人以上の部隊。 何隻もの輸送船で。 輸送船に乗り込む前に門間連隊長から訓示が。 「我が18連隊は、南方の守備隊として鬼畜米英を迎え撃つ」 「もし、敵の上陸が先なら敵前上陸、我々が先なら水際作戦にて迎撃する」 何隻かの輸送船に分乗して出航したが、その際の護衛艦は駆逐艦他数隻。 いくらまだ、制海権は有るとは言え、余りに無謀。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加