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清吾は祈った。
《どうか、魚雷が当たらないでくれ!》と
サイパン島に無事には着いたものの、殆どの輸送船は海の藻屑に。
4000名の第18連隊は、戦う事無く1800名に消耗。
118連隊に至っては、生存率3割。
それも、殆どが共助されたりサイパン島に泳ぎ着いた者なので、丸腰状態。
第18連隊の門間連隊長も悲運の戦死。
この攻撃により、戦わずして約一万名の戦死者が。
島に上がると、水際作戦の為島南西部の海岸線に、戦車や野砲の配置。
又、飛行場の拡張や整備に殆どの時間が。
その頃の、サイパン島は日本の委託統治領の為、約2万名の民間人も在留していた。
彼等は、後方へと避難。
その後も、輸送船にて兵力・火力とも増員され、島の兵力は35000となるが、第18連隊は第一大隊を残して、第二第三大隊はグアムへと。
清吾は、第一大隊としてサイパン島に残った。
海岸線にずらりと並ぶ戦車や野砲を見て島民達も
「こんだけの兵隊さんに大砲があったら、敵もひとたまりもないぜ」
「やっぱり、皇軍は最強だ」と
でも、清吾には不安が。
もし、船からの攻撃に遭えば、良い標的になるのでは?
なので、こっそり
「なるべく、後ろに下がって下さい」と
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