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「明里ちゃんが泣いてる気がしたの」
お姉ちゃんが優しい笑顔でそう言う。
今日が最後だから、一緒に寝ようかって笑う。
私はお姉ちゃんが好きだった。
大好きだった。
ほわんほわんした、綿あめみたいな甘くて可愛いお姉ちゃんが。
おっとりと語尾が延びたような気の抜けた話し方に、いつもにこにこ笑顔な所。
私のまな板みたいな胸じゃなくて、弾力のある大きな胸も。
「私、もうお仕舞いよ。お仕舞いだわ。お姉ちゃんが居ない世界なんて」
私の悲劇のヒロインみたいな泥臭い台詞も、お姉ちゃんはにっこり受け止める。
「抱き締めていい?」
そう聞かれたから私からお姉ちゃんへ抱きついた。
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