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ただ今は、私を抱き締めてくれるお姉ちゃんを安心させてあげたくて、私はお姉ちゃんの唇に自分の唇を重ねた。
好き、とか
家族、とか
よく分からない。要らないかもしれない。
私が欲しいのはただ、この温もりだけだから。
朝が来るまで。
朝が来てお姉ちゃんを連れ去っていくまで。
それまでは私だけのお姉ちゃんで居て欲しい。
本当はちょっぴり不安で怖いくせに私のために笑ってくれる、優しいお姉ちゃんに。
私はまた唇を重ねて、――ポロポロと泣いた。
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