1 蒼吾くんとわたし

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「もう・・・受験終わったのになあ」 部屋のベッドの上で、ゴロゴロしながら呟いた。 暖房をガンガンに入れて。 半袖の部屋着で、寝そべりながらスマホをいじる。 オハヨウと、オヤスミと。 仕事の合間にもマメに、SNSをくれるんだけど。 なかなか2人でデート出来ない。 付き合い出して、日が浅いわたしたちは。 まだどこか、ぎこちない・・・ ~~♪♪ 着信の音に飛び起きて、スマホの画面を凝視する。 【仕事終わったよ。もう駅に着く】 蒼吾くんのそのメッセージを見るなり、部屋を飛び出した。 「ママ!コンビニ行ってくる!」 「茜!?こんな夜遅くに・・・」 ママのお小言そっちのけで、コートを引っ掴んで外に出た。 2月の夜は、 「ううっ。寒い」 寒いどころじゃない。 夜の11時を回ったところ。 地下鉄の改札前で、蒼吾くんを待つ。 驚く彼の顔が見たくって、ソワソワしながら彼の姿を探す。 仕事帰りの人。 飲んだ帰りの人。 色んな人を見送って。 「蒼吾くん!!」 大好きな彼を見つけた。
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