第4章 花弁のお茶会

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 なんと先輩だった。 野村先輩はセーラー服のスカーフをしていなくて、スカートが短くて、靴下を履いてなくて、髑髏柄のスニーカーで。 爪が黒くて、髪の毛もアシンメトリーな感じで、亜希よりも背が高そうで、すらり、としてて。 校則違反のピアスも耳にいっぱいついてて、ちょっと怖い。 なんていうか、パンクっぽい感じの人で。 「で、あんたは? 自己紹介、はいスタート」  と、野村先輩はリュックを肩から下ろし、腕に掛けてから、手を叩いた。 「あ、はい。えと……最近生物部に入部しました、蝶野千草と言います。は……初めまし、て」  簡単な自己紹介は上手く言えた、と思ったけれど、野村先輩はリュックをばんっ! とテーブルに叩き置いた。  わ、私の自己紹介、お気に召しませんでしたかぁ?
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