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体の前で小さく降参のポーズみたいに両手を見せていた私は野村先輩の顏をおどおど、と見上げてみると。
……超、笑顔。何で?
きらきら、という擬音語がぴったりな感じで野村先輩は笑っていて、そして、ずかずか、と私のそばに寄るなり、私の手を力強く握った。
ちょっと痛い。
「あ……あの、な、何ですかぁ?」
「マジで! マジで生物部に入ってくれんの!?」
「は、はい。っていうか、もう入ってるんですけれどっ」
何だ何だ?
「もー、そうなら早く言ってよー! 何で部室に女子がいんのかと思ってすっごいびっくりしちゃったじゃんかー! あんた誰? とかさー。アタシめっちゃ警戒したっつーのー。部室荒らしか何かだったらとりあえず椅子投げればいっかー、とかさー。ここ旧校舎で離れてるじゃん? 叫んでもだーれも気づいてくんないだろうし、とりあえずめっちゃくちゃに暴れてやろうかなーとかまで考えてたんだよねー。良かったよー、荒らしじゃなくて!」
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