第4章 花弁のお茶会

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「よ、よろしくお願いします……」 「こちらこそよろしくー! 蝶野ちゃんは立花ちゃんと知り合いなんだねー」  ちゃん付けに驚いた。 っていうか、立花君までちゃん付けって。  それから私は野村先輩に、入部の経緯を簡単に話した。 まだ日が浅い事、やった事、図書部と掛け持ちな事。 立花君とは同じクラスで、立花君の口車に乗せられて入部する事に、などなど。 「へー、蝶野ちゃんって抜けてんだねー」  うっ、さっき会ったばかりの人にも言われるなんて。 「で、立花ちゃんは? 一緒じゃないの?」 「えーっと……立花君、多分指導室です。授業中に居眠りしちゃってたんで」  五限目の数学の授業中、立花君は机に突っ伏して、ぐっすり、と寝てしまっていた。 私はなんとか起こしてあげようと、後ろからこっそり声をかけてあげたのだけれど、ちっとも起きなくて。
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