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「よ、よろしくお願いします……」
「こちらこそよろしくー! 蝶野ちゃんは立花ちゃんと知り合いなんだねー」
ちゃん付けに驚いた。
っていうか、立花君までちゃん付けって。
それから私は野村先輩に、入部の経緯を簡単に話した。
まだ日が浅い事、やった事、図書部と掛け持ちな事。
立花君とは同じクラスで、立花君の口車に乗せられて入部する事に、などなど。
「へー、蝶野ちゃんって抜けてんだねー」
うっ、さっき会ったばかりの人にも言われるなんて。
「で、立花ちゃんは? 一緒じゃないの?」
「えーっと……立花君、多分指導室です。授業中に居眠りしちゃってたんで」
五限目の数学の授業中、立花君は机に突っ伏して、ぐっすり、と寝てしまっていた。
私はなんとか起こしてあげようと、後ろからこっそり声をかけてあげたのだけれど、ちっとも起きなくて。
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