寝所で待つ姫

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三日月のあかりは、たいして室内には届かない。 薄暗く、またちょうどよい明るさだった。 外は正月前の寒さで、しんと静まりかえっている。 雪でも降るのだろうか。 もうここで過ごして半年が過ぎようとしている。 この間、美加がやってきたことと言えば、 そう、ただひたすら、信長公を想うこと。
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