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ここはどこかの世界にあるとても平和な王国。
この王国には可愛らしいお姫様がおりました。
いつもニコニコ笑顔のお姫様。
女王様や国王様に愛されて、毎日を
幸せに暮らしていました。
そして今日。お姫様は16歳になりました。
国中がお姫様の誕生日を祝い、
空からは色とりどりの花びらが降り注いでいます。
お姫様は幸せでした。
国王様からのお話を聞くまではーーー....。
「婚約....？」
国王様がお姫様に渡した
小さなアルバムには、お姫様の
婚約者だという男の人の写真が貼られていました。
お姫様はその男の人と
一目も会ったことがありません。
「とてもお金持ちの隣りの国の王子様だよ。どうだ、とてもかっこいい殿方だろう。きっとお前を幸せにしてくれるよ。」
確かにその王子様はかっこいい人でした。
でも。
お姫様は怒りました。
「勝手に婚約者なんて決めないで！！私は本当に好きな人としか結婚なんてしたくないわ！！」
お姫様は泣きながらお城を飛び出しました。
国王様はビックリしました。
お姫様が怒ったのは、今回が初めてだったからです。
お姫様は国の果てまで走りました。
お父様なんて大嫌い。
幸せなのかどうかは私が決めること。
勝手に結婚なんかさせるつもりなら。
この国から出て行ってやる！！
お姫様は、国の一部の人間しか知らない。
この世界とは違う世界に行ける。
秘密の入口から外に飛び出しました。
この出来事は。
1人のお姫様の。
本当の恋を探す冒険の物語。
そして。1人の男子高校生の。
受難の日々の幕開けでもあったのです。
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