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しばらくの間、そんなふうにサチの寝顔を見つめていると・・・
「・・・んーーーっ・・・」
寝返りを打ちながら、サチの両腕がオレの体に巻き付いて来た。
そして・・・
「ツカサくん・・・好き・・・大好き・・・」
オレの胸元で、幸せそうな笑顔を浮かべながら、そう呟いた。
・・・ああ、寝言か。
出来れば、起きている時に聞きたかったけど、ムニャムニャと聞き取りづらいその言葉も、オレを喜ばす力だけは十二分に持っていて・・・
何より、夢の中でまでオレと一緒にいてくれる事に、心から幸せを感じた。
ああ・・・オレが欲しかったのは、きっと、この瞬間だったんだな。
『サチ・・・誕生日おめでとう。』
18歳になった愛しい彼女に、心からのおめでとう、を・・・
今日は、オレにとっても、一生忘れられない日になりそうだ。
~ fin. ~
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