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『加えて、サイボーグのコントローラーは生身の人間だが、他サイボーグ同様に熱源として表示される。従って、探知方法を熱源から二酸化炭素反応に変更する方が効果的である』
私は熱源、臭気、二酸化炭素の探知を同時に始めた。
どうやら犯罪サイボーグは私の背後の道路に停めてあり車からコンピューターで遠隔操作しているようだ。
トランクから強い臭気の反応。スタッカートじみた二酸化炭素の排出。熱源が二つ。間違いない。
「了解。追跡を中止する」
犯罪サイボーグにそう告げると、本部に探知結果のデータを転送。
瞬く間に応援のパトカーが背後の車を取り囲み、中の人間が車から引っ張り出される。
「No.11、これは私達の勝利だ」
EMP銃を拾い上げ、銃口を犯罪サイボーグに向けると、射出してパワーダウンさせる。
私は先程パワーダウンしてしまったNo.11の機体を担ぎ本庁に戻ることにするが、賺さず本庁から連絡が入る。
「No.07、ご苦労だった。事件が別所で発生したので直ちに急行して欲しい」
充電期間はなしか…。
「本部。私とNo.11はこれより長期休暇に入ります。変わりのサイボーグ刑事を現場に急行させ……」
論理的事実解析プログラムを作動した影響で私の電源はoffになった。
『代理犯罪』―了―
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