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然し、
No.11は犯罪熱源のEMPに撃たれた。電源がoffになり、失速してその場にガシャンと倒れ込む。
「No.11。No.11。」
私は倒れ込んだNo.11に駆け寄り、すぐさま、緊急用電力にと私のバッテリーを装着しようとするが。
『警告、警告、バッテリーが強制的にoffになる危険があります。警告。警告――』
警告アナウンスが流れる。
本部に連絡を繋ぐ。
「こちらNo.07、No.07、警察犬No.11がEMPにてパワーダウン。大至急メンテナンスを要請する」
然し本部からの応答は、
「No.07、こちら本部。緊急時のマニュアルを参照のこと。マニュアルNo.6、『警察犬サイボーグがパワーダウンした場合は、警察犬サイボーグから電力の補完が認められる』」
「本部。その場合、犯罪熱源を検挙する確率が30%減すると推察されるが」
「No.07、No.11よりのメッセージを転送する。確認後、判断せよ」
本部からNo.11が本部に送ったと思われる文章が私に転送された。
『私二モシモノ事アレバ、No.11二私ノ電力残ヲ譲渡スル事ヲ此処二宣言スル。飼イ主ト警察犬ハ常二一緒デアル…キャワン』
No.11…。
私の為にこんな事を。
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