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学園長と一緒に美容室に行き、案内されるままに、僕は鏡の前に座った。隣に学園長が座り、学園長もお手入れをするようである。
「僕は、アルフォンス・シフォンです。よろしくお願いいたします」
学園長の椅子が倒され、学園長の眉の手入れが始まり、僕の頭は美容師さんの手により前を向かされた。
「ふぉっふぉっふぉ、名前なんて聞かずとも、お主の根が腐っても悪くも無い事は見て分かる事じゃ。わしゃーここの常連なんじゃ。寝るからのう終わったら、教えるんじゃぞ?」
そう言った傍から寝息が聞こえてきた。色々と考えている。これからの事、そして今さっきあった偶然の事。神様が居て、僕を見ていた神様からのご褒美なのかな? 本当に僕に白魔法の才能が有るんだろうか? もしも無かったら、僕は魔法ではなく、学園長が言う様に、魔法を使うもの達を支える仕事をしたいと思えた。これはパウンド先生に頼る事をしたくない、自分の意地だってある。
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