第1魔

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「あ、そういえば食料切れてたんだった。買いにいかないと。」 ウィザードとはいえ、流石に食料まで魔法で創ることは出来ない。 魔法使いだって万能ではなく、私に出来ることは限られている。 「面倒だなー、空飛んでこ。」 因みに空飛ぶくらいなら余裕です。なんてったってウィザードですから。 「あら、セリシアちゃんだ~。お出掛けかしら~?」 「どうもー、ネルさん。ちょっと食料買いに行こうと思って。」 「なら私もご一緒させてもらっていいかしら~。どうせ暇ですし~。」 「構いませんよ。私に掴まってください。」 さっき会ったキラも、このネルさんも歴とした魔法使いだ。 だけど、全員少しだけ違う。全員がMagicianで括られるがそこには大きな違いがある。 私はウィザード。まぁ、オーソドックスな魔法を使う魔法使いだと思ってくれて構わない。魔力も多めで知識も豊富なんだよ? キラは錬金術師と呼ばれているよ。魔法を使う、というよりは魔法を錬金術で体現してるっていうのが正しいかな。魔力は無いけど私に出来ないことをたくさん出来るんだ。 そしてネルさんはクレリックだ。簡単に言えば僧侶さんだね。主に治癒系統の魔法を使う人だよ。この場合も魔力ではなく、神への信仰による奇跡というほうが適切かも。 とまぁ、こんな具合でこの世界には様々な魔法使いがいる。 全員と知り合いだからいつか紹介出来ると思うよ。 「相変わらず楽しそうだね~、セリシアちゃんは~。」 「えぇ。今日はキラの家を破壊しましたから。気分は爽快ですよ。」 「あらあら。あんまりキラちゃんに迷惑かけちゃダメよ~?」 「善処しますよ。…着きましたよ、お店。」 因みにネルさんも空は飛べない。魔法使いでも飛べる役職と飛べない役職があるのを覚えておいてほしい。
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