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ギィギィギィー 重い扉は大きな音を響かせ開いた 中は薄暗く何もなかった ただ1つ茶色の壺がポツンと置いてあった 「フゥー」 男は緊張を解す為か、大きく息を吐いた そして壺の近くに行き、シェルを床に寝かせ、片手で壺を持ち、シェルの胸の烙印の近くに寄せた 「封印!!」 男は叫んだ すると、シェルが突然光り出した いや…胸の烙印が光始めた シェルは眠ったままだ 壺は光りに吸い込まれるように、シェルの胸の烙印に埋め込まれた ピカーッ!!! 次の瞬間、光が弾け まぶゆい光が部屋中を照らす 「っ…」 男は咄嗟に目を瞑り、腕で被う 「シェル…っ!!」 眩しくて目が開けれない男はシェルの名を呼び続けた ─数分が経ち 男は恐る恐る目を開く そこにはまぶゆい光りは無く、シェルがスヤスヤと眠っていた 男はシェルに駆け寄り、シェルの近くに手をついた 「シェル…ごめんな…っ」 男は泣きながらシェルを抱き抱え、抱き締めた 涙はシェルの頬にポタポタと落ちる 男は暫くその場でシェルを抱き泣いた シェルは幸せそうに眠っていた
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