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「あ。そうね。じゃあ堂野ちゃん続きは後でー」 なんて言いながら すたんと机から床に舞い降りた佐々木さんが扉へ向かうのを見届けると、 那美は俯くあたしの耳に唇を寄せてきた。 「タイムカードは押しとくから。 気持ち切り替えてから出ておいで」 短くそれだけ囁くと、 佐々木さんの後を追うように控室を出て行く。 しっかり 半泣きを見透かされたみたい。 ぐすんと鼻をすすって半畳ほどの狭い更衣室に入ったあたしは、 胸に制服を持ったまま床にへたり込んだ。 那美の姿を見た途端、 張り詰めていたものが一気に緩んじゃった。 那美に隠し事をするつもりはなくて、 当然、学校で起こった事も全て打ち明けるつもりでいた。 そして、 怒られるんだろうなって覚悟もしていたんだ。
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