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本当はとても気になってた。
だけどずっと――
ずっと考えないようにしていたんだ。
だって、
あたしに穂鷹を心配する資格はないし。
それに、穂鷹だってもう
あたしに心配なんかされたくないはずでしょ?
あたしが注文したアイスミルクティーが届いた後も
あたしと宮本の間には重苦しい沈黙が続いた。
「イブちゃん。本気で西園寺と付き合うつもり?」
ややあって耳に届いた宮本の声は
いつもよりずっと低くて……
その声だけで彼の憤りが伝わってくるようだった。
「うん。約束だし」
あたしがそう応えると
悔しげに顔を歪めた宮本の拳が激しくテーブルを打ち付ける。
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