808人が本棚に入れています
本棚に追加
「宮本。今までありがとうね」
きらきらと眩しい空から視線を戻して、
精一杯の笑顔を浮かべる。
「元気で」
「なんだよそれ。今生の別れみたいに言うなって。
そりゃあさ、これまで通りって訳にはいかねえけど。
同じ学校なんだから、顔だって合わすだろうし、
挨拶くらいしたってタカも文句は言わねえよ」
「そうかな?」
「おう。気にすんな」
なぜだか胸を張って威張る宮本に笑いが込み上げる。
君は本当に良いヤツだ。
「じゃあ。ばいばい。宮本」
「またな」
ヘルメットを被った宮本に手を振って、
あたしはファミレスの駐輪場を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!