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カレーとスープを温めてよそうだけ。 あっという間に整った食卓に向かい合って「いただきます」 「うん。衣舞のバターチキンカレーの味だ。 これが時々食べたくなるんだよねー」 「作り方教えようか?」 「いらない」 はい即答。 那美は料理が苦手なんだよね。 頭も良くて何でもソツなくこなすのに、 どうしてか料理だけはダメらしく。 ウチでご飯食べる時は、 もっぱらあたしが先生で那美が助手という構図が出来上がる。 普段はむしろ逆なのに。 「簡単だよ?」 「いーの」 玉ねぎをみじん切りにしてあめ色になるまで炒めるのが面倒なだけで、 後はレシピ通りの材料を入れて煮込むだけなんだけどね。
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