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握りしめたスプーンをぷるぷるさせて
あたしは那美に詰め寄った。
那美はぱっちり二重の丸い瞳をもっと丸くして、
次いでぷっと噴き出した。
「やだ衣舞ってば、そんなこと気にしてたの?」
そう言って那美は笑うけど。
「だってあたし今朝、起きるなり朝ごはん作って、
布団干して、掃除と洗濯したんだよ。
昼食だって、冷蔵庫にあるもので簡単に済ませちゃおっかなー。
ってさ、発想が主婦じゃない?
まんま昼下がりの奥サマみたいだよね?」
あたしの力説がよほどツボったようで、
那美はあたしが一言しゃべる毎に遠慮もなく声をあげて笑っている。
「笑い事じゃないからね」
「いや、アンタそれ、やっぱ主婦だ」
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