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もちろん向こうに性的な思惑なんてなかったと思うし、
たぶん、悪い人でもなかったはず。
だけど、
あたしの態度はきっと彼を傷付けていた。
もしかしたら、
お母さんも傷付けたのかもしれない。
そう思えるようになったのは
３年という月日が経ったからだけど、
それを思うと、
また違った意味で胸が苦くなるんだ。
あたしの胸中を察してか、
那美は話題を変えようと思ったようだ。
だけどね――
「さてさて――本日のメイントピックいきますか」
それって、
もっと苦みが増しそうな話題じゃない？
ラグの上を四つん這いで進んだ那美によって
居間との仕切りの襖をぴしゃりと閉じられた。
密談モードって訳ですか。
と言っても声は漏れ漏れなんだけどね。
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