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あたしはベッドの枕元に置いていたクッションを引き寄せて
そこにこてんと右頬を乗せた。
「どーしてだろー。
だけどね。自分に好意があるとかって、
表情だったり眼差しだったりさ、
何かしら伝わるものがあると思うんだ。
だけど、西園寺からは一切、そういったものを感じなかったの。
むしろ嫌われてるんじゃないかって思うくらい」
学校での王子の表情を思い出して唇を尖らせると、
ぱっと上体を起こした那美がびっくりした表情をして
あたしの顔を覗き込んできた。
「ちょっと待って。西園寺って……
西園寺グループの?」
「うん。西園寺零だよ。
那美、西園寺のこと知ってんだ?
さすが有名人だね」
もしかしてこれからは
他校生からもそしりを受けたりするのかもなー。
あー面倒くさい。
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