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◇◆◇◆◇ 週が明けて月曜日。 登校したあたしを待ち構えていたのは 突き刺さるような視線だった。 嫌悪、侮蔑、嘲り? 好意とは対極にある感情むき出しの視線に晒されるのは ある意味想定内なんだけどね。 『衣舞、学校で友達作んなよ』 土曜日の寝る前に、 那美に言われた言葉をふと思い出す。 『いきなり何よ? いるよ友達くらい』 どこからか聞こえてくる虫の音を聞きながら、 あたしはベッドに 那美はベッド脇に敷いた布団に横になっていた。 照明を落とした室内は かろうじて相手の輪郭が分かるくらいで、 当然お互いの表情を窺うことは出来ない。
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