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「あ、ちょっと待ってよイブ。冗談だって」
言いながら正面に回り込んできた王子は、
困ったように眉を下げて、あたしの両肩を掴む。
「直ぐに準備するから座って待っててよ」
「ドコに?」
即座に問うと、
眉を上げた王子は、あたしの頭上から室内を見回した。
それ意味あんの?
見回すまでもなく、
室内にはベッドと床しかない。
それならば床で全然構わないんだけど、
とりあえず王子の返答を待った。
無意味に室内を見渡して肩を竦めた王子は、
あたしに視線を戻して、こてんと首を傾げる。
そーいうかわいこぶった仕草
あたしをイラつかせるだけだって
いい加減気づこうよ。
てか、きっとわざとなんでしょうけどね!
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