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「噂を全部信じてた訳じゃないけど。 喧嘩に勝ったら付き合えるっていうのと、 簡単にヤレるっていうのは本当だったね?」 裾をスカートに入れるのはひとまず保留でいっか。 「どう思ってくれても構わないわよ。 自分の行いを正当化するつもりはないし。 嫌な女だと思うなら付き合うの止めればいいんじゃない?」 「うーん。ヤな女とは思うけど、別れたくはないなぁー」 「あっそ」 どーでもいーわ。 ◇◆◇◆◇ その後は、気を取り直してお勉強タイム。 明日の試験範囲を見直すことにした。 あのまま続行していれば きっと今頃は不健全性的行為の真っ最中。 それなのに甘いムードを引きずることもなく。 てか、もとからそんなムードはなかったワケだけど―― 気まずさを感じることもなく。 当たり前のように教科書を開いてるあたしたちって やっぱりどこか壊れてるよね。
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