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5人ほど座れそうなL字型のソファとテーブルがある部屋は、
椅子を追加すれば更にあと4・5人は入れそうな広さがあった。
「オープン前に来ちゃって迷惑だったんじゃない?」
あたしは大夢さんが消えていったカウンターの奥に視線を投げて、
ブルゾンのジッパーを下ろす王子に問いかけた。
「平気だよ。いつものことだから。
それよりイブこれ」
あたしの視線は
手渡された脱ぎたてほやほやのブルゾンと、
ソファに座った半袖Tシャツ姿の王子を交互に辿った。
「キミは寒くない?」
と、訊いてみたものの――
制服のままでいる訳にはいかないのだよ。王子クン。
ということで王子の返事など待つ気はない!
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