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「イブも……って言うけど
キミは違うじゃない。
帰れば上げ膳据え膳でご馳走が食べられるんでしょ?」
そう言うと、
王子はあからさまに驚いた顔をする。
「は? 上げ膳据え膳なワケないじゃん。
独り暮らしなんだから」
「え? 独り暮らし?」
と、今度はあたしが目を丸くする番だ。
「そんなに驚くこと?
あのマンションが家族と暮らす部屋に見えた?」
――え?
―――え?
――――ええ!?
「……あそこってキミん家だったの?」
思わず漏らした声に、
眼前の秀逸な美貌がめちゃくちゃ怪訝な表情に変わった。
「は? だったら。なんだと思ってたの?」
うん。連れ込み部屋!!
とは即答し辛いよね?
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