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11月に入ると朝晩の冷え込みがぐっと深まった。
親が生まれたのと同じ年代に建てられたアパートは
最近の建物ほど断熱も考えられていないし、
そもそも隙間風がハンパない。
真冬なんか朝起きると吐きだす息が白いとか
普通にあるしね。
おかげで結露は少ないよ?
そんな冷え切った早朝。
学校が休みの土曜日だというのに
布団に包まってぬくぬく心地よい至福の時は
耳慣れた電子音にまんまとブチ壊された。
「んー……なに……」
カーテンの隙間から差し込む光はまだ淡く、
起き上がろうにも身体が鉛のように重く感じた。
緩慢に首を捻って壁掛け時計を確認すると―――
はぁ?
まだ6時前だった。
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