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「分かった。とにかく零は身体を温めてあげて。 あとね、人間用の牛乳はネコに飲ませちゃいけないからね」 右手を袖から引き抜いてスマホを持ちかえ、 一気にパジャマの上を脱ぎ捨てる。 途端に冷気が肌を刺し、 ぶるりと身体に震えが走った。 『え? そうなの?』 「うん。だからあたしがそこに着く前に良太郎に連絡が取れたら、 猫用のミルク買ってくるように言って。 コンビニには置いてないと思うから、 近くにこの時間営業してるスーパーか薬局があれば キャットフードのコーナー覗いてみてって伝えて?」 言いながらタンスからTシャツを引っ張り出して 速攻で頭から被った。
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