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屋根のある外階段を下りながら
パーカーとレインコートのフードを被り、
下りきった所で厚い雲が重く垂れこめる鉛色の空を見上げる。
「当分止みそうにないな」
雨音にかき消されるくらいの声でため息交じりに呟いて、
階段下の駐輪場に止めてある愛車の原付に鍵を挿し込んだ。
◇◆◇◆◇
駅前にある24時間営業のスーパーで
仔猫用のキャットフードとミルクを買って
零の住むマンションに着いたのは7時少し前だった。
悪天候のせいで何時にも増して安全運転になってしまったのと、
スーパーに寄った時に、
ずぶ濡れのレインコートの扱いに手間取ったのとで、
予想より30分近く遅くなってしまった。
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