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「うん。さっき管理人に確認したから間違いないはずだよ」 「そっか。とりあえず良かったけど、 零ってネコ飼ったことある?」 独り暮らしの零にちゃんとお世話ができるか心配。 実家暮らしの時にでも飼ってたって言うのなら少しは安心できるんだけど。 それだって家族や、きっとお手伝いさんとかもいたんだろうしね。 「ないけど」 それさえないのか…… 「貰ってくれる人見つかるかな?」 「どうだろうね。て言うか、 イブは俺がコイツを飼うのに反対なの?」 長めの前髪の隙間から覗く瞳の色が いつもより深みが増している。 ああ、たぶんコレ 怒った時の瞳の色なんだ。 何となくそう感じた。
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