◆11◆

38/40
前へ
/1202ページ
次へ
『今さら外には戻せないし、 飼ってくれる人が見つからなければ ここで育てるしかないんじゃない?』 『さっき管理人に確認したから間違いないよ』 零の放った言葉が頭に蘇る。 ああ。きっと 零の中では とっくに気持ちは決まってたんだね。 不意に幼稚園の時、 ペットショップで仔ネコをねだった時のことを思い出した。 大事な命なのだと、 オモチャを買うのとは責任の重さが違うのだと、 パパに諭されたあの時のあたしも こんな顔をしてたのかな? て言うか、 あの時あたし 大泣きしたんだっけ?
/1202ページ

最初のコメントを投稿しよう!

811人が本棚に入れています
本棚に追加