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確かに血が通う薄っぺらな身体は、
けれど今はただ体温があるだけの人形と同じだ。
スイッチが切り替わったように、
心と身体が乖離している。
その日習った英文だったり、
数学の方程式だったり。
あ……そういえば明日、
数学の小テストあるんだった。
帰ったら勉強しなきゃ。
なあんてことを考えたりしていて。
「っ……いぶっ……」
激しい息の下、
名前を呼ばれて目をあけると、
穂鷹は蕩けるように微笑んで
唇を落としてきた。
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