◆プロローグ◆

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しばらく咥内を蹂躙された後、 抱き寄せるように背中を軽く持ち上げられて 一段と激しく身体を揺さぶられる。 汗だくの肌に触れる部分が不快だけれど、 あたしは穂鷹の肩越しに見える 壁掛け時計の秒針を視線で辿りながら ただじっと時が過ぎるのを待った。 「衣舞……」 呼びかけに答えるように シーツに投げ出していた手を持ち上げて、 引き締まった広い背中に回すと、 背骨が軋むほど強く抱きしめ返された。 「気持ち……いいか?」 耳元で囁かれた問いに「うん」と応える。 「気持ちいいよ?」 荒い息を吐き出す穂鷹とは 明らかに異なるテンションのあたしは、 それでも彼の喜ぶ言葉を唇から吐き出した。 早く終らせたくて――
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