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速い―― まるで踊るように 流動し 跳躍するカラダ。 けれど、軽快な動きを披露する 華奢な体躯から繰り出される打撃は 傍目にも分かるほど破壊力のあるものだった。 鍛え上げられた腹筋にめり込んだ拳を引くと、 前のめりに崩れかけた肩を掴んで、 続けざまに数回、腹部を膝で蹴り上げる。 「っく……は」 穂鷹が苦しげな声を漏らして前のめりになると、 すかさずシャツの襟を掴み、反対の手を添えて 床に向かって振り下ろした。 一切の無駄がなく動く体は、穂鷹と対峙すると 頼りないほど小さくて。 それなのに、 この華奢な体のどこからそんな力が湧き出ているのか。
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