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「……学校です」
「まじでー。さすが如月学園
あーん。羨ましーい」
身支度を整え終えたらしい佐々木さんは
胸の前で指を組んでくねくねと身悶えている。
「私もセレブな彼がほーしーいー」
「って佐々木さん。彼氏いるじゃないですか」
未だ使用中の更衣室をちらり。
きっと声は筒抜けのはず。
「そうだけどー」
佐々木さんは拗ねた様子で、
ぷっくりツヤツヤの唇を尖らせながら
控室の中央に置かれたテーブルに腰かけた。
佐々木さん。
せめて椅子に座りましょうよ。
スタッフがご飯を食べるテーブルですよソレ。
仕事の時はめちゃくちゃ頼れる人なのに
休憩時にはまるでスイッチが切り替わったみたいに
自由人になってしまうのが佐々木さんでもある。
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