ニンフェア、6歳。

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「………おおきいですね!」 「そうですねぇ。早く入りましょうか。」 「はいっ!」 マスターと手を繋いで、大人の人間5人分ほどの塀の中に入った。ここは、初等科、中等科、高等科の施設が全て揃っている、国内でも珍しいタイプの学校です。ここでは、国内外からたくさんの生徒さんがやってきて学んでいくので、寮などの施設充実しています。1度、来てみたいとは思っていましたが、ここまで広大な敷地だとは思っていませんでした。 「ニンフェア、あそこが初等科の校舎ですよ。道は覚えましたか?」 「はいっ!がっこうにはいって、ずっとまっすぐです!」 「マルです。明日から、私はお仕事をするので、一緒に来れません。迷わずに行けますか?」 「パパと一緒じゃない………?うぅ…行けます…」 私と一緒じゃないのが心配なのか、ひどく心配そうな顔をしたマスター。ですが、それを堪えて言ってくださいました。 「ニンフェア、すぐにお友達ができますよ。そのお友達と学校に行けたら楽しいですね。」 「!!がんばります!」 "お友達"という言葉に惹かれたのか、マスターの顔が輝きました。これからも、きっとこの様な顔をたくさんされるのでしょうね。楽しみです。
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