木漏れ日スマイル

＊

「意地悪しちゃったね、ごめん、凜」

「…ごめんじゃ無いよ…」

「本命、誰か分かった？」

「だから…っ、何で俺に直接そんな事聞くの？そんなのサキさんに言えば良いでしょ？」

「………本命サキじゃないよ…」

「はぇ？」

「…サキじゃない」

「サキさんとは、何もないの？」

「……いや、何もなかった訳でもないけど…」

「丹吾さんが何言ってるのかもう全然分かんない！どけてよ！」

さっき出したままの恰好でこの話をしてるのが嫌だ。答えのよく分からない遣り取りは益々体の芯を冷やして来て、丹吾さんを押すとその手を引いて、俺を自分の前へと座らせる

…拭いて貰ってなんですが、空気読んでよね…。いっつもいっつも自分のペースなんだから…

「凜、俺愛とか恋とかもうよく分かんない」