最終話 最後の恋の病

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  ボクの祈りが終わった頃、雛ちゃんも顔を上げてネックレスを制服の中に隠す。 そしてゆっくりと髪をとかして、ボクの頭をポンとなでてから学校に向かうんだ。 雛ちゃんは1年間、一日も欠かすことなくネックレスを握りしめて祈ってきた。 いくら雛ちゃんが一馬くんを忘れたふりしたってボクには全部お見通しなんだ。 ねぇ、雛ちゃん。 雛ちゃんは今でも一馬くんが好きなんでしょう?
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