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「かほご?」
突然言われた言葉を、頭の中で上手く漢字に変換できなくて、あたしはきょとんと首をかしげる。
「この前も雛に言い寄ろうとしてた三年生を裏で大地が追い払ってたよね」
「清水、余計な事言うなよ」
「え? 何の話?」
「なんでもねぇよ」
「なんでもないって言われると気になるよ」
「無防備で無邪気な雛には聞かれたくない話だってさ」
「もう! さやか、あたしのことバカにしてるでしょ!?」
もう怒った。
すぐそうやって、人の事からかって面白がるんだから。
さやかと大ちゃんに、おもいっきり唇を突き出してしかめっ面をしてみせると、あたしはふたりに背を向けて窓の枠に頬杖をつく。
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