プロローグ

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「行ってきまーす」 あたしは毎朝、そう言って家を出る。 家の前には電信柱。 ついクセであなたの姿を探してしまうけど、 もうそこにあたしを待つ人の姿はなくて。 あたしは白い息をひとつ吐き出して、 きゅっと口元を引き締め顔を上げて歩き出す。 いつもと同じ風景。 いつもと同じ通学路。 そう、いつもと同じ 大好きなあなたのいない日常。
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