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「確かに授業中に寝ちゃったあたしが悪いけど、そんなにからかわないでよ……」
あたしが机につっぷしたまましょんぼりと言うと、斜め前の席の清水さやかがニヤニヤしながら身を乗り出してきた。
「だって、寝てる時の雛かわいいんだもん。
あんな顔で授業中に寝てたらからかわれてもしょうがないって。
あんまりかわいいからこっそり寝顔動画撮ったけど、見る?」
そう言って、さやかは制服のポケットからスマホを取り出そうとする。
「え、嘘! あ、あたしの寝てるところを撮ったの?」
「うん。授業中にあんなに無防備に寝てる雛が悪いよね」
……う。
そう言われるとそうなんだけど。
人の寝顔の動画をこっそり撮るなんてひどいと思う。
「見たいー! 見たい―!」
「え、俺も見たい。高木の寝顔見たい!」
面白がってさやかのスマホに集まってくるみんなに、あたしは慌てて声をあげる。
「やだ! 見ないで! だめっ!!!」
必死にスマホを奪おうとしていると、大きな手が上から伸びてきて、ひょいとさやかの手からスマホを奪った。
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