想い出話

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  聞きたい、 でも聞きたくない。 分かってるんだ。 期待なんてしてない。 雛ちゃんはもう小さな女の子じゃない。 もう立派な大人なんだから ボクみたいなぬいぐるみなんて必要ないんだ。 窓ガラスにうつる ボクの姿と 雛ちゃんの姿。 あのクリスマスの寒い夜に出会ってから もう16年もたったんだから。 ボクはそう自分に言い聞かせる。 「ううん。 クマちゃんは連れていかない」 覚悟はしていたはずなのに、 雛ちゃんの言葉に体が重くなった気がした。
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